ココがすごい!Magicリッチクライアント。究極のシステム構築手法

 前回の本紙で取り上げた「リッチクライアント」ですが、読者の皆様から「どうしてクライアントサーバ型システムとWebシステムのいいとこ取りができるの?」「具体的にどんなメリットがあるの?」等々多数の問い合わせをいただきました。そこで今号ではもう少し掘り下げでリッチクライアントを紹介したいと思います。

Magicリッチクライアントのしくみ

 前号でお伝えした様に、リッチクライアントとは「クライアントサーバ型システムとWebシステムの良いところだけを取り入れて合体したしくみ」ということができます。リッチクライアント版のdbMAGIC「Magicリッチクライアント」は以下のような仕組みになっています(下図参照)。
※@各パソコン(クライアント)はインターネットプロトコルでWebサーバに接続します。
このWebサーバを公開すればインターネットに接続さえすればどこからでも利用できますし、社内LAN上に置けば社内システムとして利用できます。もちろん共通に使うこともできます。
※Aマスター・データは全てDBサーバで一元管理されます。
※Bプログラムはアプリケーションサーバ(以下APサーバ)で一元管理され、Webサーバはクライアントからのアクセス制御をします(小規模の場合WebサーバとAPサーバを1台のマシンで運用しても構いません)。クライアントは初めてWebサーバにアクセスした場合と前回利用したプログラムと違うプログラムがAPサーバにある場合のみ、最新プログラムをAPサーバからWebサーバ経由でダウンロードします。したがってプログラムのインストールが不要で、Webサーバにアクセスさえできれば自動的にシステムを利用することができます。
※C請求書発行や在庫更新等のバッチ系プログラムはAPサーバ側で稼働します。したがってデータの主な流れは「DBサーバ」⇔「APサーバ」で発生し、「クライアント」⇔「サーバ群」にはネットワークの負荷がかかりません。大容量の通信回線を用意しなくても(通常のインターネット接続回線でも)レスポンスが遅くなることはないのです。
※Dデータ入力や画面照会・印刷などのオンライン系プログラムはDBサーバ上のデータにアクセスし、クライアント(パソコン)側で稼働します。このプログラムの稼働に当たってはパソコン側のリソース(CPUやメモリ等)を使うので、APサーバには大きな負担がかかりません。
 Magicリッチクライアントは「データ・プログラムは一元管理されるのに、処理は分散されるのでサーバ側の負担が軽くなる」ということができます。

リッチクライアント概念図

他の手法との比較

 今まで見てきた内容をまとめ、他の手法と比較すると以下の表のようになります。全ての内容で勝っていることがわかります。 (下表参照) 特に注目されるのが、メタフレームとの比較です。一般に、本社⇔営業所間のようなリモートアクセスが要求される場合、メタフレームを使ったWindowsターミナルサービスを用いることが現在の主流になっています。大容量の回線接続でなくても快適なレスポンスが得られ、クライアントサーバ型システムの様な操作性が実現するからです。しかしリッチクライアントのほうが以下の点で優れています(下表参照)
(1)リッチクライアントのほうがサーバ側の負荷が少なく、サーバ1台あたり、多くのパソコン接続が可能。
(2)クライアントのインストールが不要である。
(3)クライアント側の日本語変換システムが利用できる。
まさに、究極のシステム構築手法であると言えるでしょう。


システム構築手法比較表

Magicリッチクライアント導入のお勧めケース

 リモートアクセスに適した性能、プログラムインストールが不要であること等を考慮すると、Magicリッチクライアントは特に以下のような会社に最適です。
1.営業所や工場など拠点の多い会社
2.仕入先や得意先とのシステム接続をしたい会社
3.システム変更の多い会社
4.接続クライアント台数の多い会社


 前号でもお伝えしたように、Magicリッチクライアントは貴社へ伺って貴社の環境でデモすることも可能です。 興味のある方はお気軽にビーフラットまでお問い合わせください。

<熊澤 鉄郎>


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