2008年07月16日
SATOのJAZZ入門(2)”I’m a fool to want you.”
車を運転していてなにげなくNHK-FMを聞くとトランペットのフレーズがさっと耳に入ってきた。
ただちにアート・ファーマーとわかる。
独特の柔らかい音色、押さえた表現の中にエモーションを込めた演奏、
まさにいぶし銀。
トランペットといえば輝かしい音でばりばり吹きまくるのが良いというイメージ。
若きルイ・アームストロング、ディジー・ガレスピー、
クリフォード・ブラウン、フレディー・ハバード。
そのラインとは全く異なるアプローチで良さを表現しているのがアート・ファーマーといえる。
(某M・Dは下手なのでミュートでごまかしていたが・・・)
アート・ファーマーの最高傑作は、学生時代の私の最愛聴盤でもあるのだが、“ART”である。
トランペットにピアノトリオ、いわゆるワンホーンの作品である。
B面3曲目が”I’m a fool to want you.”である。
トランペットによるジャズ・バラードの白眉といえる。
ジャズの素晴らしさ、真髄を一聴にして感じられる一曲、一枚だと私は考える。
是非聞いてください。
50~60年代の名盤といわれるなかでは
名手トミー・フラナガンがピアノを弾いているものが目立つがこのアルバムもその一枚。
ちなみにFMで流れていたのは
晩年の作品でヨーロピアン・ジャズ・トリオとの競演盤であった。
名盤とはいえないかもしれないが大好きなアート・ペッパーが再起したあとに
競演したのが“オン・ザ・ロード”である。なかなか楽しめる一枚です。
- by
- at 18:03
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ひょんなことからブログを見つけました。
相変わらずの食通、こだわり、ジャズ愛、ですね。
起業されて17年、ご活躍を知り、嬉しく思いました。